その昔「アジアの純真」という歌がありました。パフィーという女性デュオの歌ですが、井上陽水さんの作詞作曲だったかと。洋楽だとエイジア(Asia)というロックバンドもありました。「ヒートオブザムーメント」、良い曲でした。アジアも赤道付近に多くの国がありますので、コーヒーの産地もたくさんあります。良い豆もたくさんありますが、アラビカ種は世界的知名度はそれほど高くありません。ロブスタ種の産地として広く認知されています。巷のインスタントやエスプレッソはアジア産のロブスタが多く使用されており、原産国としてアジアの国名が記されているものが多いようです。アジアの産地は、ベトナムを筆頭にインドネシア、インド、ミャンマー、タイ、ラオス、ネパール、中国、東ティモール、パプアニューギニアなどでしょうか。標高1000m以上の赤道付近の高地で昼と夜の寒暖差があって雨が降るというのが、コーヒー、特にアラビカ種の生育に適した条件となります。
アジアで一番生産量が多いのはベトナムで、次いでインドネシアです。いずれもロブスタ種が多く、ロブスタ種はインスタントコーヒーや缶コーヒー、ペットボトル詰めや紙パック、市販のオリジナルブレンド、エスプレッソなどに使用されており、味は苦く、酸味は少なく、コーン茶のような香ばしい香りがします、と以前のブログでもお伝えしました。単体で飲むと酸味は少なめです。他の豆とブレンドするとパンチの利いた味となり、牛乳などと割るとまろやかな香りとなり、牛乳の甘味が引き立ち、極上のカフェオレのは欠かせません。インスタントコーヒーの世界王者、スイスのN社も相当量をベトナムで調達しているそうです。「キットカツ」と言いながら「勝ちっぱなし」。単体(シングル)でも飲めるロブスタ種ということで、当店でもインドのロブスタを2種おいていましたが、既に完売しました。
アジアのアラビカ種の代表は、インドネシアです。インドネシアは、面積こそ世界14位ですが、人口は世界4位。日本と同じ島国で、大きな島が5つ、ジャワ島、カリマンタン島、スマトラ島、スラウェシ島、ニューギニア島(パプア島)、その他たくさん島があります。ロブスタを含むコーヒー生産量は世界4位です。インドネシアのコーヒーは、産地によりそれぞれ特徴があります。

このブログにも何度か登場していますが、インドネシアの代表は何と言ってもマンデリンです。マンデリンはスマトラ島で生産され、その精選方法もスマトラ式とかウエットハルと言い、収穫した農家で一旦乾燥させてから、集荷場で脱穀するというプロセスで、結果として苦く、スパイシーな香りなります。スマトラ島産でこのプロセスのものをマンデリンと言い、農園や地域を限定したマンデリンもあります。マンデリンでも酸味の美味しいものもあったりして、なかなか奥深い世界です。

スラウェシ島からトラジャ。インドネシア トラジャ スロトコ農園ランテカルアという豆です。精選はウォシュドですが、大粒できれいな豆です。味はオーソドックスでマイルドです。まろやかな香りとしっかりしたボディで非常に安定感のある味わいです。当店でも人気の豆です。

こちらはバリ島です。バリ島も火山の島で、バトゥール山という活火山があります。その山腹の高地キンタマーニ高原で生産されます。銘柄名の由来はバトゥール山が神々 の宿る山として現地で崇められていることに由来し、神山「シンザン」と名付けられています。その神山のハニー精選がバリ神山ハニーで、じわりと来る苦味にすっきりした後味で、非常に満足度の高い豆です。
他にもインドネシアの豆、多数入荷していますので、是非ご来店ください。
※2025年11月2日現在の在庫です、品切れの際は、ご容赦ください。
