コーヒーの銘柄と味

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コーヒーの名前って、一般のお客様には分かりにくいかもしれません。大抵、国の名前を頭に付けるのが通例で、ケニアとか、ガテマラとか。国名の後は割と自由な感じです。例えば、当店でも人気のある、「ドミニカ ドンペペ ワイニー ナチュラル」。ドミニカと言っても厳密には、ドミニカ国とドミニカ共和国、2つあって、ドミニカ共和国産なのですが、ドミニカとだけしか表記していませんし、「ドンペペ」というのも先代の農園主の愛称で、正式名は「ルイスフェルナンデス農園」と言うそうで、ワイニーナチュラルというのは、ドミニカで編み出された精選方法で、普通のナチュラルよりも乾燥時間を長く取ることで熟成された果実味、赤ワインのような風味が得られる手法だそうです。「ドミニカ ルイスフェルナンデス農園ワイニーナチュラル」としている販売店もありますし、農園の地名であるバラオナ(バラホナ)を付けて、「ドミニカ バラオナ ワイニーナチュラル」としている販売店もあります。

農園や産地を限定したものをスペシャリティというカテゴリに分類するのに対し、そうでないものは、「コモディティ」と呼んだりしますが、例えば、ガテマラSHBやマンデリンG1などは、その国のその地区にある複数の農園からコーヒーチェリーを集荷し、その銘柄の基準で比較的大量に生産されるものをそのように呼びます。コモディティは、品質も高位安定で大量に供給され、その国のコーヒーの市場を支える存在です。その一方でコモディティよりも高いレベルの香りや味を提案し、高い付加価値を持つものをスペシャリティと言います。

スペシャリティコーヒーの定義は、日本スペシャリティコーヒー協会のホームページをご参照ください。https://scaj.org/about/specialty-coffee

コーヒーの産地って赤道の南と北、大体が南緯と北緯それぞれ25度以内の国で生産され、それをコーヒーベルトと言います。コーヒーの産地は、”コーヒーノキ”の生育に適した場所。すなわち暑い所で標高の高い場所。寒暖差がある場所の方が、良い実が採れるとされています。そして雨が降る場所。また強い日差しに弱いので、直接日が当たらないよう周りに木を植えたりするのですが、そういう木の生育にも適した場所が、良いコーヒーの産地ということになりますが、確かに産地によって、あるいは、その産地に適した品種など、これらの要素も味わいの決め手になるように思います。

コーヒーを選ぶ際に、その銘柄の名前しか目安が無いのは、残念な話です。コーヒーの楽しみも半減です。例えば、生産国の他に精選方法が分かれば、味の想像がつき易いかもしれません。精選方法と言うのは、コーヒーチェリーから種を取り出して、コーヒー豆に仕立てる方法のことです。代表的なものに、「ウォッシュド」、「ナチュラル」、「ハニー」というのがありますが、それぞれ風味が違います。それと、肝心なのは、やはり焙煎してから時間が経っていないことが必須条件だと思います。焙煎したては、是非当店でお願いします。

※初回投稿の誤りをご指摘頂きました。お詫びして、訂正させて頂きました。

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