ベトナム アラビカ

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前回インドのロブスタの話を書きました。ロブスタがコーヒーの全生産量の30~40%を占めると書きましたが、世界で一番コーヒーをたくさん生産している国は、ブラジルで、次いでベトナム、インドネシア、コロンビア、エチオピアだそうです。(2022年国連FAO:Global Noteより )ベトナムで作られているコーヒーの90%以上がロブスタだそうです。そのロブスタを仕入れているのは、そうあの「キット勝つ」で有名なスイスのあの企業。実にベトナム産の25%を買い付けていると言われています。すごい量です。日本人のコーヒー好きは、ひとえその企業のおかげかもしれません。だからロブスタは日本人の口に合うと思います。

私の世代だと、あの企業のCMは、「ちがいの分かる男」でしたね。古い古い。この場合の「違い」とは、インスタントコーヒーには、フリーズドライ製法とスプレードライ製法というのがあるそうで、フリーズドライ製法の風味の良さを「違い」と表現したものと思われます。淹れたての風味を封じ込めるのは、インスタントコーヒーの最大のテーマであり、あの大企業もコーヒーの美味しさがそこにあると考えていることの現れだと思います。インスタントや缶コーヒーは、ロブスタ中心と言いましたが、前回紹介させていただいた当店のインドのロブスタは、シングルで飲んでもミルクで割っても美味しいので一度お試しください。

さてロブスタの話はここまで。ベトナム産のアラビカ種を2種ご紹介します。ちなみにアラビカ種のアラビカというのは、「アラビア地方の」という意味で、その昔コーヒー発祥の地と言われる今のエチオピアやイエメン辺りのコーヒーが、アラビア商人の手を介して、アラビア半島からヨーロッパに伝わったということで、アラビカと名付けられたのだそうです。ベトナムのアラビカは希少です。

ランビアン山という高地のこちらの農園では、アラビカとロブスタ両方生産しているそうです。元々ベトナムにはロブスタの栽培・精選の知見はあるので、アラビカの生産も取り組み志太であろうと思います。見た目も大変きれいで、やわらかなフルーティな香りとおだやかな酸味は、高級感を感じさせる味わいです。

ベトナム中部の高原地帯ラムドン省のミンマウンテン地域からカティモール(アラビカ種)という品種です。すっきりとした柑橘類を思わせる香りと酸味が感じられ、中煎りにするとほろ苦さが酸味を押し上げ、奥行きが感じられる味わいになります。全体にバランスが良く、マイルドな印象です。

この2種に共通した私の印象は、オーソドックスでマイルド。良質な中南米産のような穏やかな酸味とまろやかな香りが印象的です。そのバランスがベトナムアラビカの個性と思います。国名だけで選ぶとどうしてもアジアの国々とは疎遠になりがちですが、世界的コーヒー需要の高まりから多様な品種を求める旺盛な需要に応えるべく、アジアでは様々な商品が企画開発されていますので、是非お試しください。

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